>>751
もとの地名が高野(たかの)でしょ、
標高800m辺りに広く開けた平地が広がっていたらしい、

そこが堂塔・伽藍を立てるのに適当な土地なんで、
書道の弟子で、むちゃくちゃウマが合う
嵯峨天皇にお願いして高野山の土地を賜るんだけど、

嵯峨天皇はお友達の空海には近くにいて欲しいから、
それとはべつに、京都の裏鬼門の位置にあった東寺を、
高野山の京都出張所として空海にプレゼントするわけよ。

で、山頂に寺を建てるのは、中国の天台山や五台山を
モデルにしてるみたいで、高野 = 台山(台地の山)ということで、
俗世間から隔てた天空の場所のイメージで、アニメならラピュタかね。

しかも中国で人気のある寺には、僧侶が千人二千人と集まるから、
どうしても山頂に広い平地のスペースが取れる地形が必要で、
さらには京都から近からず遠からず、みたいな条件とか、
空海は東大寺の別当も兼務してるから、奈良も近くないといかんし…。

そこで、ポツンと一軒家みたく、グーグル衛星写真で探すと、
高野山が一番の候補地になるんじゃないのかしら…。

…それから4百年後に、人里離れた仏教の修行道場、
というコンセプトを福井の山奥に再現して見せたのが
道元禅師の永平寺で、師匠の餞別の言葉で「権力には近ずくな」とか…

その逆に、鎌倉の権力と俗物社会に執着し続ける坊さんもどきがいて、
でも結局最後は、身延の山奥に追放処分されて、たぶん神様が、
無駄口叩いてないで、お前もそこで少しは修行しなさいと…。