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JR高崎駅前に置かれた「絶メシ」の看板

“高崎市が主導する町おこし企画「絶メシリスト」がかなりキテいる”――。

そんな噂を聞いた記者は群馬・高崎へと向かった。一体、絶メシってなんだ? 何がどうキテいるの? そもそもなんで高崎?と、疑問は尽きないが…。

* * *

「絶メシ」なる言葉を知っているだろうか――。

絶メシとは、簡単に言うと“昔からある個人経営の飲食店”で絶滅の危機に瀕しているローカルな味のこと。
高崎市では、こうした昔ながらの“絶メシ店”が年々、姿を消していることに危機感を覚え、今年9月末に『絶やすな 絶品高崎グルメ』を合言葉に異色のローカルグルメサイト「絶メシリスト」をスタート。

絶滅危惧種的な飲食店を救おうと、そうしたお店の情報発信を開始したところ、紹介している店がいずれも“相当キテいる”と話題を呼んでいるらしいのだ。そこで、まずその一部を紹介すると…。

例えば「看板ナシ、メニューは2品、営業時間は2時間半 高崎が誇る“異端系食堂”はいろいろスゴい」というタイトルで紹介されている「大豪」というお店。

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看板ものれんもない大衆食堂「大豪」 (絶メシリストより)

タイトルにある通り、このお店には看板がない。数年前の台風で飛んでいったっきり修理していないのだという。
さらにメニューは2品だけ。しかも味の秘訣について、「決め手は、旨み調味料と塩」と断言する豪快な店主。ちょっとどころか、異色すぎてすごい。

また、手打ちうどんの店「あづまや」も確かにキテいる。喫茶店経営からスナック経営、そしてトラック運転手…という異色の経歴を持つ手打ち麺職人のご主人が切り盛りしているが、エピソードに事欠かない。

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あづまやの「特あづまうどん」 (絶メシリストより)

ご主人は、弟子は取らない主義だと断言しているものの、どういうわけか台湾に姉妹店があることを告白。
曰く、台湾出身の友人に「うちの息子にうどんの作り方を教えてほしい」と言われ、当初は断ったものの、その友人と一緒に台湾に行った際に「飲み食い全部出してもらっちゃった」(原文ママ)ことにより、
長年培った技術を惜しげもなく(仕方なく?)、その息子に伝授するはめになったという(ちなみに、高崎本店には後継者はいない模様)。

さらに続いては、昔ながらの黄色いカレーを出す大衆食堂「松島軒」。こちらのカレーの秘密について、店主は「使っているカレー粉はクラシックなS&Bの赤缶です。それをあえていじくらないで使っています」(原文ママ)と、まさかの市販のカレー粉を使っていることを真っ正直に語っている。

このように、絶メシリストに掲載されている店は、グルメ雑誌やグルメサイトでは間違いなく紹介されないようなところばかり…。こういう店を推していこうという高崎市の思いっきりっぷりもすごいという他ない。というか、何を考えているんだ!?

(以下省略)

●高崎市の「絶メシリスト」は公式サイトからチェック!
https://zetsumeshi-takasaki.jp/index.html


後継者問題で味のある食堂が消えてゆく! 群馬・高崎が仕掛ける話題の「絶メシ」ってなんだ? 
週プレニュース:2017年11月17日