米軍さえ太刀打ちできない「中国の極超音速兵器」その恐るべき実力
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70330
 しかし第2フェーズの現在、中国はウェーブライダーや無人機の開発といった「ゲリラ戦」を続ける一方で、米国に立ち遅れる
「本丸」、すなわち核兵器の整備や原子力空母の建設を急いでいる。米国が気づいたときには、もはや両国の実力差はほぼ
なくなっている。そして2040年代、ついに中国が覇権国家の座をつかむ――それが、中国の長期戦略なのだ。 
 その過程で、トランプ大統領が指摘する通り、中国は米国の先端技術の数々を盗んで応用してきた。これは、米国人が
もっとも重要と考える価値観である「公正」(fairness)の理念を踏みにじる行為だ。だが中国人の目には、そのような態度は
「単純」(D?nchun)――お人好しの理想主義者――としか映らない。 
 中国の本音はこうだ。「欧米は自由や公正、人権、民主主義といったお題目をいまだにありがたがっているが、ちゃんちゃら
おかしな話だ。世界一の経済成長と繁栄を謳歌しているのは我が国ではないか。そんなものは必要ない」。だから、香港で
大規模な反政府デモが起きても、台湾で中国と距離を置いている民進党政権が大勝利を収めても、大多数の中国国民は
理解も共感もしない。 
 そう、米中新冷戦とは文明史的に捉えるべき、相容れない「価値観」の衝突なのである。