中国のスマートフォン向けIME(中国語では「輸入法」)アプリが独自の成長をしている。スマホでのIMEというと、日本ではGboardやWnnにATOK、それにBaidu(百度)のSimejiあたりがメジャーだろうか。日本のIMEだと、予測精度だったり、顔文字入力だったり、テンキースタイルがカスタマイズできたり、写真で着せ替え可能なスキン機能あたりが差別化の要素だろう。
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 一方の中国では、iFLYTEK(科大訊飛)、百度(Baidu)、SOGOU(捜狗)をはじめとして多数のIME(輸入法)がリリースされている。Baiduは中国でもSimejiをリリースしているが、それと百度輸入法は別のものだ。iFLYTEKはポータブル翻訳機で日本にも進出していることからもわかるように、音声系AIで中国トップクラスの実力がある企業である。またBaiduは検索のほかにも、自動運転車やスマートスピーカーを開発するなどAIに注力している。SOGOUもBaidu同様にAIと検索事業を展開している。もちろん日本同様に、素早く入力できるための予想入力やスキン変更が可能だ。

音声入力もお手の物で、中国語を聞き取って入力できるのはもちろん、中国語の方言や、日本語を含む外国語もちゃんと聞き取って入力してくれる。また中国語を入力するとそのまま英語に翻訳して出力することも可能だ。3社とも翻訳機をAIから開発して商品化しているだけあり、こうした機能がしっかりある。ただ、日本語入力は変換予測がものすごく貧弱で、まともに使おうとすると誤字脱字を乱発してしまう。

 それでも中国のIMEアプリは面白い。競争が激しく、各社がIMEアプリに独自の変わり種機能をどんどん追加しているのだ。今回はそんな日本にはないようなIMEの機能を紹介したい。
以下ソース
https://ascii.jp/elem/000/004/029/4029099/