富士通ゼネラルは、「ウエアラブルエアコン」をうたう体温冷却装置「C?modo gear(コモドギア)」の提供を2020年6月から開始する(ニュースリリース)。警備業や建設業といった炎天下および空調のない現場での作業が必要な事業者に向けて、レンタルで提供する。費用は月額1台1万円以内になる見込み。

 コモドギアは、ペルチェ素子を利用した水冷装置で、ネックバンド型の冷却部と腰に取り付けるラジエーターを接続して使用する*1。ラジエーターにリチウムイオン電池を搭載しており、3時間の充電で2〜4時間冷却できる。ネックバンド部の質量は約170g、ラジエーター部は電池と合わせて約670g。

首に装着した冷却部から、頸(けい)動脈を流れる血液を冷却することで体温を下げる。外気温の影響を受けにくい水冷方式にしたことで、冷却効果を高めたとする。冷却温度の設定は、4段階で変えられる手動モードと、体温と連動する自動モードを備える。また、体温や脈拍を計測するセンサーのほか、NFC(近距離無線通信)と「Bluetooth 4.2 Low Energy」の通信モジュールを内蔵する。今後、スマートフォンを利用した設定機能などを開発する予定。ペルチェ素子を暖房用に利用する機能も開発中。

今回の製品は、同社が新たな価値創造を目指して社内に組織した「BIG(Being Innovative Group)」の第1弾製品となる。今後は、BIGから派生したウエアラブル事業部として、本格的にウエアラブル分野の事業化を進めるとしている。
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