【ロンドン=佐竹実】中国の通信機器大手華為技術(ファーウェイ)は25日、英国に研究と製造の拠点を建設すると発表した。初期投資額は10億ポンド(約1300億円)。英政府は次世代通信規格「5G」での同社製品採用の是非を見直している最中だが、同社は重要市場として投資を続ける。

ファーウェイによると、拠点を作るのは大学や研究機関などが集まるケンブリッジ。約400人を雇用して研究開発をするほか、光ファイバー通信向けの装置などを製造する。光ファイバー関連ビジネスの国際的な中核拠点と位置づける。同施設は2017年から計画し、このほど地元自治体の許可を得たという。

英国政府は1月に、5Gの基地局などの35%に限って同社製品を使うことを認めた。だが完全排除を求める米国が強く反発。英与党・保守党内にも中国への過度な依存を見直すよう求める声が強まり、政府は一度容認したファーウェイ製品について排除も視野に再検討を始めた。

こうした動きを受け、ファーウェイは5月23日、「英政府は1月に5Gネットワーク建設への参加を認めた。英国で20年以上事業を行う民間企業としてネットワーク接続を維持できるよう支援する」との声明を出した。
以下ソース
2020/6/26 3:05
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60820400W0A620C2000000/