ANAホールディングスは28日、日本政策投資銀行から3500億円を借り入れると発表した。すでに決定している金融機関とのコミットメントライン(融資枠)の増額などと合わせ、新型コロナウイルスによる旅客収入激減に対する資金面の手当ては合計で9500億円規模となる。

6月29日までに複数回に分けて融資を実行する。政投銀から3500億円規模を借り入れる方針は4月下旬の段階で決定しており、条件などを詰めていた。返済期限や利率は非公表で「長期の借り入れ」だという。

同社は4月に民間金融機関から1000億円を借り入れたほか、融資枠は3500億円積み増して5000億円とするなどの資金調達策を打ち出していた。

大幅な減便の影響でANAHDの2020年1〜3月期の連結最終損益は600億円弱の赤字となり、4月以降は一段の悪化が見込まれている。減収の長期化に向けて資金を確保する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59697020Y0A520C2DTA000/