>>968
良い学校とその後の良い暮らしが直接リンクするかどうかは分からない。

例えば、20世紀末に電子工学や電気工学系の学科は、
工学部で最も学業成績の良い方の人が行く学科だったが、
エレクトロニクス産業にエンジニアで務めた人々が、
入社後の20年や30年間で順風満帆な暮らしを謳歌できたかというと、
家電・エレクトロニクス産業の凋落とともに必ずしもそうなっていない。
東大では2006年が境目だったと言われている。

似たような話は、どの時代にもあって、
学生に人気の就職先の上位が「炭鉱」だった時代にそこに務めた人は、
主要なエネルギーが石炭から石油に変わった瞬間に、炭鉱の閉山に巻き込まれた。
石炭は「産業の米」と言われた時代には炭鉱がなくなることは想像もつかなかった。

あるいは娯楽産業の花形が映画だった時代に、
映画産業に就職できなかった人が、テレビ業界に就職したら、
そちらの方が隆盛になったなど、30年も40年も好況が続く産業はなかなかない。

業界丸ごとの没落が珍しくないことなので、優秀な人が進路を誤って大変という事態は、
どの世代も見聞きしているのではないか。

ジョブチェンジを前提に、成長性の高い産業を渡り歩くという生き方もあるのだろうけど。