[ワシントン 28日 ロイター] - 中国の当局者は28日、同国経済について、新型コロナウイルスの感染拡大で企業活動が停滞しているため、第1・四半期は大きな打撃を受けるが、感染がさらに拡大しない限り、急速に持ち直すとの見通しを示した。

ワシントンを拠点とする中国当局者が匿名を条件に述べた。

同当局者は、中国政府がすでに一連の景気対策を導入しており、柔軟な金融政策を維持していくと発言。

「第1・四半期は大きな影響を受けるだろうが、第2・四半期以降は経済秩序が戻り、状況が大きく改善すると期待している」とし「状況が悪化しない限り、中国経済は非常に速いペースで回復するだろう」と述べた。

同当局者は、新型ウイルスの感染が様々な国に拡大すれば、世界経済経済が「劇的に落ち込む」可能性があるとの見方も示した。

中国政府は第1段階の米中通商合意の下で、米国製品・サービスの輸入を今後2年で2000億ドル増やすことに合意した。

今週、米国の通商代表部(USTR)と商務省の関係者と会談した同当局者はこれについて、中国は牛肉などの輸入禁止措置を解除しており、依然として合意にコミットしていると発言。

「双方とも履行を非常に重視している。これまでのところ問題は予想していない」と述べた。

同当局者は米国に対し中国からの渡航制限を緩和するよう求めていることも明らかにした。通商合意の履行に必要な対面協議ができない状況という。

同当局者は、渡航制限が観光にも悪影響を及ぼしており「米中の目標達成が難しくなる」としながらも、米国製品・サービスの輸入を今後2年で2000億ドル増やすという目標に変更はないと述べた。
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