【経済】中国の「影の銀行」は時限爆弾、アナリストが警告[8/21]  2ch.net

中国の影の銀行(シャドーバンキング)は 時限爆弾だと金融調査会社オートノマス・リサーチが警告している。
同社は新たに公開した動画で、中国債務分析の「ロックスター」と呼ばれるシャーリーン・チュー(Charlene Chu)氏を起用し、中国の銀行が膨らみ続ける債務の一部を、
WMP(wealth-management products )やAMP(資産運用商品:asset-management plans)などの理財商品に移し替えていると警告した。
同社によると、2016年末までにWMPとAMPは合わせて、中国の国内総生産(GDP)の51%に達している。
「WMP、そして中国の銀行は巨大で複雑になり、何か大きな問題が起きれば、世界経済は2008年の金融危機のような不安定な状態に陥りかねない」と動画は指摘している。
中国当局は影の銀行のリスクを認識していることをうかがわせるサインを発している。チュー氏は最近のブルームバーグのインタビューで、中国当局は悪質な影の銀行を規制するために
「痛みに対する驚くほど高い意欲」を見せたと述べた。
1シーンずつ紹介していこう。
中国の影の銀行はしばしば、ブラックホールに例えられる。WMP、AMPなどアルファベットを並べ、年々、より複雑で分かりにくくなっている。
中国の隠れた債務(シャドークレジット)には2つある。1つは小規模な貸し手がかかわるもの。彼らは、通常の借り入れができない借り手に貸し付けを行う。
もう1つは、シャドークレジットのほとんどがそうだが、中国の銀行が自行のバランスシートから債務をシャドークレジットに移転するものだ。
なぜ、そんなことを行うのか? 債務をそのままにしておくと悪影響があるからだ。例えば、大量の不良債権を抱えているように見せなくするためだ。
中国では銀行による資産移動をチャネルビジネスと呼ぶ。チャネルビジネスには内部と外部の2種類がある。前者は自行内で資産を移し替えるもの、後者は外部に移すものだ。
内部のチャネルビジネスでは、債務をWMPに移し替え、預金者や投資家に販売する。これにより銀行は資産内容の詳細な査定を避けることができる。
一方、外部のチャネルビジネスでは、まず銀行がノンバンクに債権を売却する。それをノンバンクがAMPとしてパッケージ化し、銀行に販売する。債務がAMPに姿を変え、銀行による投資となる。
2016年末時点で、3兆7000億ドルが銀行内でバランスシートに記載されないWMPとなり、一方、1兆9000億ドルが外部を経てAMPとなった。
こうした資産移転は、銀行の健全性評価を歪めてしまう。特にWMPは償還期間が短いため時限爆弾となり得る。
2016年末時点で4万4000のWMPが発行されている。この数は2008年の金融危機の最中に、欧米の銀行が発行していた不動産担保証券(MBS)のほぼ6倍にのぼる。