15日の東京株式市場で日経平均株価は反落した。前日比249円48銭(1.21%)安の2万0405円65銭と2月8日以来、約半年ぶりの安値を付けた。前日の米債券市場で10年物国債利回りが2年物国債の利回りを下回り、景気後退入りの前兆とされる「逆イールド」が発生した。景気減速の懸念で14日の米株式相場が急落し、投資家心理が悪化した。半面、個人投資家などから押し目買いが入り、後場に下げ渋った。

日経平均は朝方に470円安となる場面があった。海外ヘッジファンドから先物に売りが膨らんだ。前日の米ダウ工業株30種平均が800ドル安となり、景気敏感株や輸出関連銘柄に加えて景気変動に影響を受けにくいとされるディフェンシブ銘柄にも売りが出た。

売り一巡後は下げ幅を縮小した。心理的節目の2万円近辺を押し目買いの水準とみる国内勢から買いが入った。東京市場で円相場の上昇が限られたのも支えになった。日銀の上場投資信託(ETF)買い入れ期待も売り方の買い戻しを誘った。

JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比135.84ポイント(1.02%)安の1万3234.28だった。東証株価指数(TOPIX)は反落し、15.65ポイント(1.04%)安の1483.85で終えた。1月4日に付けた年初来安値(1471.16)を下回る場面があった。

東証1部の売買代金は概算1兆9862億円と2兆円を下回った。月遅れ盆の休暇に入る市場参加者が多く、商いは薄かった。売買高は11億3861万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1812、値上がりは272、変わらずは65銘柄だった。

ファストリやテルモ、ユニファミマが下落した。大成建やJXTG、明治HDも安かった。一方、トレンドや大塚HD、東ガスが上昇した。スルガ銀や島津の上昇が目立った。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/8/15 15:22
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_V10C19A8000000/