日本銀行が27日発表した2019年1〜3月期の資金循環統計(速報)によると、個人(家計部門)が持つ金融資産の残高は19年3月末時点で、前年比0・3%増の1835兆円だった。年度末の過去最高を更新した。

 主な内訳は、「現金・預金」が1・9%増の977兆円で、年度末として過去最高だった。このうち、現金は3・4%増の90兆円、預金は1・7%増の887兆円だった。家計の金融資産に占める現金・預金の割合は53・3%で、依然として現金保有や貯蓄への志向が強いことがうかがえる。

 一方、株価が伸び悩んでいるため、「株式等」は9・5%減の183兆円、「投資信託」は2・2%減の71兆円となった。

 金融機関を除く民間企業の金融資産は、0・9%増の1176兆円だった。業績が好調に推移し、年度末としてはこれまでで最も多かった。増加は10年連続だ。

 国債保有者の内訳は、3月末時点で、日銀が5・9%増の486兆円だった。発行済み国債全体に占める割合は43・2%で、残高、割合ともに過去最高を更新した。海外の保有残高は、19・0%増の143兆円で、全体の12・7%だった。
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