自動車部品大手のカルソニックカンセイは10日、欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の自動車部品部門のマニエッティ・マレリと年内にも経営統合し、社名を「マレリ」に変更すると発表した。世界的な知名度のあるマニエッティ・マレリの知名度を生かし、自動車各社に電気自動車(EV)など次世代車向け製品を売り込む。

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カルソニックカンセイはマニエッティ・マレリと経営統合して「マレリ」に社名を変更し、両社の製品を組み合わせたコックピットなどを提案する

カルソニックカンセイは2日に58億ユーロ(約7200億円)でマニエッティ・マレリの買収を完了している。最短6カ月で2社の製品ブランドや社名を「マレリ」に統一するとしている。

カルソニックカンセイ社長兼最高経営責任者(CEO)のベダ・ボルゼニウス氏がマレリのCEOに就く。ボルゼニウス氏は日本経済新聞社の取材に対し、「1つの大きな会社になり、単なる部品ではなく両社の製品を合わせた総合システムを提供する」と説明した。

カルソニックカンセイは日産自動車の系列だったが、2017年に米ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が株を取得して傘下に入れた。空調システムやコックピット製品などを手掛ける。マニエッティ・マレリはモーターなどEV向け製品に強い。

2019/5/10 12:56
日本経済新聞
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