小学館のスマートフォン(スマホ)向け漫画アプリ「マンガワン」のシステムを不正に改変し、閲覧できる制限時間を約16万時間に引き延ばしたとして、警視庁渋谷署は12日、東京都内に住むIT大手ヤフーの男性社員(25)を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで書類送検した。同署によると、男性社員は容疑を認めている。

書類送検容疑は2016年3月10日ごろ、スマホにダウンロードしたマンガワンのシステムを改変し、アプリを管理するサーバーに虚偽の情報を送って閲覧可能な時間を不正に取得した疑い。

マンガワンは14年12月からサービスを始めた。人気漫画を含む約100作品をスマホで読むことができる。当時は毎日一定時間内は無料で閲覧でき、それを超えて読む場合は利用者に課金する仕組みだった。

現在はシステムが変更され、無料で閲覧できる制限を毎日8話分とし、さらに読む場合は「チケット」と呼ばれるポイントを購入する仕組みになった。小学館が16年7月に被害届を出し、渋谷署が捜査していた。
2019/4/12 9:54
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43654380S9A410C1CC0000/