内閣府が14日発表した7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.3%減、年率換算では1.2%減だった。マイナスは2四半期ぶり。4〜6月期は年率換算で3.0%増だった。自然災害の影響で消費や輸出が低迷した。

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QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.3%減で、年率では1.0%減だった。

生活実感に近い名目GDPは前期比0.3%減、年率では1.1%減だった。名目も2四半期ぶりにマイナスになった。

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実質GDPの内訳は、内需が0.2%分の押し下げ効果、外需の寄与度は0.1%分のマイナスだった。

項目別にみると、個人消費が0.1%減と、2四半期ぶりにマイナスだった。豪雨や台風の影響が出たほか、一部生鮮野菜の高騰やガソリン高が消費者心理を冷やした。

輸出は1.8%減だった。電子部品などの輸出拠点である関西国際空港の一時閉鎖や訪日外国人の減少が響いた。輸入は1.4%減となった。

設備投資は0.2%減と、8四半期ぶりにマイナスだった。自然災害の影響で企業の設備投資需要が伸び悩んだ。

住宅投資は0.6%増。5四半期ぶりにプラスだった。来年の消費増税を見据えた動きが出た。公共投資は1.9%減。民間在庫の寄与度は0.1%のマイナスだった。

総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期と比べてマイナス0.3%だった。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは0.7%のプラスだった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2018/11/14 8:50
日本経済新聞
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