外国人労働者の受け入れ拡大に向けた政府の出入国管理法改正案をめぐり、初年度に受け入れる就労者を4万人と想定していることがわかった。政府・与党は改正案を今国会で成立させ、2019年4月から新たな在留資格を設けて深刻な人手不足に対応する方針だ。

改正案は新在留資格「特定技能」を創設し、単純労働で外国人の就労を認める。対象は国内の労働力だけでは人手不足が補えない介護や農業など14業種に限定する。

新在留資格は一定の技能が必要な「1号」と熟練した技能が必要な「2号」を設ける。初年度については、業種によって技能試験などの実施がずれ込む見通しで、技能実習を修了して1号に移行する外国人が多くなるとみている。

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更新や家族の帯同ができる2号は当面、14業種のうち建設や航空など数業種にとどまる見込み。すでに高度専門職として「介護」の在留資格がある介護分野は2号の対象とならない。

政府は法案成立後に人手不足の状況や受け入れの想定人数などを記載した分野別運用方針を定める。対象業種は法務省令で定める。各省庁は資格を得るための試験内容を決め、受け入れに備える。
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