日本生産性本部(東京・千代田)がまとめた「レジャー白書 2018」の概要によると、17年の日本の余暇市場は69兆9310億円と16年に比べ0.2%増加した。訪日外国人客の増加でホテルや鉄道、外食が伸びたほか、海外旅行が好転した。ただ、規制が強まるパチンコ・パチスロの落ち込みが大きく、余暇市場全体は微増にとどまった。

部門別で見ると、「スポーツ」、「観光・行楽」が増加し、「娯楽」は横ばい、「趣味創作」は前年を下回った。パチンコ・パチスロを除く余暇市場は2.1%増と5年連続で増加している。

内訳を見ると、健康志向の高まりで人気のフィットネスクラブ、訪日外国人客の効果で好調な外食がともに過去最高を更新した。有料動画配信や電子出版などは伸びたが、近年急成長した音楽コンサートは横ばいに留まった、映画も16年には過去最高を記録したが、17年は目立ったヒット作品がなく市場は縮小した。 訪日外国人客の増加でホテルなどの観光部門は好調で、鉄道は5年連続で増加した。海外旅行は16年はテロの影響などで敬遠され市場は縮小したが、17年は好転した。

活動別の参加率を見ると、17年はテレビゲームやソーシャルゲーム、将棋が大きく上昇した。特に将棋は藤井聡太七段など人気棋士の活躍で注目が高まり、参加率は16年比1.3ポイント増の7.0%と目立った伸びを示した。

2018/7/19 15:46 日本経済新聞
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