ゴールドカードよりもさらにワンランク上のサービスを備えた「プラチナカード」。かつてはカード会社から招待を受けなければ入会できず、種類も数えるほどしかなかったが、近年は各社がこぞってプラチナカード市場に参入。申し込み可能なものも増え、普通のサラリーマンでも手の届く存在となっている。ここではプラチナカードのメリットなど基礎知識とともに、初めてプラチナカードをつくる人におすすめの、年会費が安いカードを紹介する。

プラチナカードの定番サービスは「コンシェルジュ」「空港ラウンジ」「グルメサービス」
プラチナカードは、一般カードやゴールドカードと比べて年会費が高い代わりに、手厚いサービスをそろえている。その内容はカードによって異なるが、定番となっているものが以下の3つだ。

(1)コンシェルジュ
コンシェルジュは専用デスクに電話するだけで、会員からのリクエストに24時間年中無休で応えてくれるサービス。レストラン、ホテル、交通機関の予約をはじめ、各種チケットやギフトの手配、買い物や旅行の相談など、基本的にクレジットカードでの支払いを前提とした内容であれば、たいていのことは受け付けてくれる。カードによってはメールでのやり取りも可能だ。

(2)空港ラウンジ
空港ラウンジはフライト前の時間を落ち着いて過ごすため、フリードリンクやWi-Fiなどが用意された待合室のこと。これを無料で使えるサービスはゴールドカードでも定番だが、ゴールドカードは基本的に国内の主要空港でしか使えないのに対し、プラチナカードは世界にある数百都市の空港で利用できる。

補足すると、国内の主要空港で空港ラウンジが使えるのはクレジットカード自体に付いているサービスで、ゴールドカードもプラチナカードも変わらない。プラチナカードの場合は、さらに「プライオリティ・パス」または「ラウンジ・キー」という、空港ラウンジプログラムが提供するサービスを利用することで、海外空港のラウンジが使えるようになる。

ゴールドカード
→国内の主要空港(クレジットカードのサービス)

プラチナカード
→国内の主要空港(クレジットカードのサービス)+海外の空港(プライオリティ・パスやラウンジ・キーといった空港ラウンジプログラム)

(3)グルメサービス
グルメサービスは対象のレストランや料亭の指定コースを2名以上で利用すると、1名分のコース料金が無料になるというもの。対象店舗は大都市に集中しているため、地方在住者は使いにくいサービスではあるが、高級店が多く、1回の利用で2万円以上得することもある。

(1)〜(3)はプラチナカードの必須条件ではないものの、ほとんどのプラチナカードで利用できるサービスだ。これらのサービスが付帯していない場合は、年会費が何に対する金額なのか、しっかり考えたほうがいい。この3つを使う機会がないならば、それ以外のサービスに年会費の価値を見出さなければ、プラチナカードを持つ意味はない。

プラチナカードは大きく分けて「格安系」「高級系」「提携系」の3種類
プラチナカードの年会費は、特別な割引が適用される場合を除けば、すべて2万円以上。中には、10万円を超えるものもある。大きく分けると格安系、高級系、提携系の3種類で、基本的に年会費の高さとサービス内容の充実度合いは比例する。

(1)格安系
年会費2〜3万円程度で「コンシェルジュ」「空港ラウンジ」「グルメサービス」という3つの定番サービスを中心に、カードごとに多少異なる内容が加わったもの。

(2)高級系
年会費5万円以上で、毎年数万円相当のギフトがプレゼントされたり、ホテルや航空会社の上級会員資格が得られたりするものなど、カードによってサービス内容はさまざま。

(3)提携系
航空会社や自動車メーカーなどがカード会社と提携して発行しているもの。それぞれ提携先ならではの優待が受けられる。

プラチナカードの入会方法は「申込制」の「招待制」の2通り
また、プラチナカードには「招待制」「申込制」という2つの入会方法がある(カード会社によって異なる)。招待制の場合はカード会社からのインビテーションが必要で、そのためには原則として同じ会社の下位カードを保有し、招待にふさわしいとされる基準(非公開)を満たすまでカードを使い続けなければいけない。

一方、申込制の場合は自分で申し込めるが、当然カード会社の審査はある。ただし、格安系では20代でも申し込めるプラチナカードも多いので、過剰な心配は不要だ。
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