毎日のように使うPC。使い続けていると、便利さを感じる一方で不満も見えてくる。購入するPCの用途や使い方は人それぞれなので、感じる不満も様々だ。では多くの人が不満に感じているのは、どのような部分だろうか?それが分かれば、PCを購入したりパーツを交換したりする際に気をつけるべき点がつかめるはずだ。

 そこで日経 xTECHでは2018年4月中旬から約3週間、PCに対して感じる不満を聞くユーザーアンケートを実施し、430人から回答を得た(アンケート実施要綱は本記事の最後に掲載)。

 このアンケートでは、省スペース型を含むデスクトップPCおよびデスクトップ一体型PC(以下、デスクトップPC)の使用者には、15項目について満足度を「とても満足」から「とても不満」までの5段階で答えてもらった。この15項目は性能、ストレージ、本体サイズ、画面、ネットワーク、使用中の状態、端子、メーカーサポートなど。ハードウエアに関するものが多いが、搭載OSについても使い勝手とアップデート頻度を聞いている。モバイルタイプを含むノートPCとタブレットPC(以下、ノートPC)の使用者には、17項目について満足度を5段階で答えてもらった。デスクトップPCより2項目多いのは、持ち歩くためにバッテリーと本体の頑丈さについて尋ねたからだ。

 回答者が使っているPCを所有形態別に見ると、個人購入が62.8%、会社購入(会社支給)が36.5%、無回答が0.7%だった。ちなみに用途は、個人用途が43.3%、業務利用が35.6%、個人利用と業務利用を兼ねているのが20.9%、無回答が0.2%となっている。

 PCをタイプ別に見ると、デスクトップPCが47%、ノートPCが53%でほぼ半々だった。PC購入時期は最多だったのが2013年以前で30.5%。2017年18.8%、2016年17.2%の順で続く。
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 まずは集計結果を大枠で見ていこう。以下に、デスクトップPCとノートPCについて、不満(「やや不満」と「とても不満」の合計。以下同じ)が多かった順に並べた。
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不満と答えた割合が最多だったのは、デスクトップPCとノートPCともに起動の速さ。それぞれ32.2%、37.7%だった。ざっくり3人に1人が不満を感じていることになる。

 アンケートでは、不満を感じた場面や特に不満を感じている点を記入する自由記入欄と、自分特有の環境によると思われる不満を記入してもらう自由記入欄を設けたが、そこで目立っていた記入内容が起動に関するものだった。「起動時に何といってもなかなか立ち上がらない。パスワードを入力しようにも、入力欄が出てくるまでが長い」などである。中には「社内専用のPCだが、毎回起動時に2時間程度、遅くて仕事にならない。IMEのかな漢字変換に1分程度かかる」など、集計していて心配になってくるレベルの書き込みも見られた。
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