大手電機メーカー「日立製作所」の中西宏明会長がイギリスのメイ首相を訪ね、現地で計画している原子力発電所の建設事業について意見を交わしました。計画の実施にあたって焦点となる資金面での支援を求めたものと見られます。

日立製作所は2012年に買収した発電会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を通じてイギリス中部のアングルシー島で原発2基の建設を計画しています。

原子力事業は安全基準の強化などで建設コストが増える傾向にあることから日立は事業の採算を慎重に見極め、建設を進めるかどうかの最終的な判断を来年までに行うことにしています。

こうした中、中西会長が3日、ロンドンの首相官邸を訪れ、メイ首相と意見を交わしました。協議の内容は明らかになっていませんが、日立側は日英両国の官民による出資や建設費用の融資が必要としていて中西会長はメイ首相に資金面の支援を求めるとともにその具体的な内容について話し合ったものと見られています。

ただ、イギリス側は財政状況の悪化などで巨額の支援が難しいと見られていて、建設の実施にあたってはイギリス政府からどれだけの支援が得られるかが焦点となります。
5月4日 7時55分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180504/k10011426961000.html