【フランクフルト=深尾幸生】独バイエルは16日、シンガポール政府系の投資会社テマセク・ホールディングスに約3.6%分の新株を発行すると発表した。価格は30億ユーロ(約4千億円)。バイエルは6月までに種子大手の米モンサントの買収を目指している。今回の資金調達で600億ドル(約6兆4千億円)を超す買収額の一部をまかなう。

 テマセクはすでに保有している株式と合わせてバイエル株の約4%を持つことになる。1株当たりの価格は明らかにしていないが、「市場価格」だという。

 バイエルのヴェルナー・バウマン社長は声明で「テマセクによる出資は、モンサントの買収を含む当社の事業戦略を確固たるものにする」と述べた。

 バイエルは2016年にモンサントを約660億ドルで買収することで合意。農薬・種子分野で寡占が進む恐れがあることから、独禁法当局の審査が長引いていたが、最大の関門といわれた欧州連合(EU)が3月に条件付きで承認。4月に入って、米司法省が承認すると報じられていた。

(スレ立て依頼から)
2018/4/17 9:15
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29466370X10C18A4EAF000/