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朱李月華(ポリアンナ・チウ)氏は香港一の女性富豪という称号を失った。自身が率いる上場企業、金利豊金融集団(キングストン・ファイナンシャル・グループ)の株価が急落したためだ。

マカオのカジノ運営や信用取引融資などを手掛けるキングストンについて、香港証券当局は1月、少数の株主に株式保有が集中し過ぎていると投資家に警告。その後、同社の株価は約50%下落し、1月時点で120億ドル(約1兆2700億円)近くあった朱氏の資産の半分以上が吹き飛んだ。

キングストン株は19日の香港市場で8.7%下落。FTSEラッセルが自社の株価指数から同銘柄を除外したことが響いた。物言う投資家のデービッド・ウェブ氏は1月にキングストンの資金調達について、朱氏とその一族から割安で提供される無担保融資に大きく依存していると分析していた。キングストン株の年初来下落率は、MSCIのアジア指数の構成銘柄中で最も大きい。同銘柄は2017年10−12月(第4四半期)には88%上昇していた。

株価急落について、同社からのコメントは今のところ得られていない。

香港証券先物取引委員会(SFC)は1月29日の声明で、同月8日現在、キングストンの株主20人が株式91%余りを支配していると指摘。株価はその翌日に17%下落した。

ブルームバーグのビリオネア指数によると、現在の香港の女性富豪番付トップはマカオの資産家、何鴻?(スタンレー・ホー)氏の娘、何超瓊(パンジー・ホー)氏。2位は非公開の不動産開発会社、南豊集団の会長を務める陳慧慧(ビビアン・チェン)氏。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-20/P5VGWN6TTDS001