回転ずし「スシロー」を展開するスシローグローバルホールディングスは19日、横浜の商業施設に初の回転レーンを設置しない店舗を出店すると発表した。大手各社が郊外に大型店の出店を競う形で拡大してきた回転ずし市場は出店余地が少なくなっている。スシローは新しい出店方法を確立し、成長余地を探る。

20日に横浜に開業する「FOOD&TIME ISETAN」内に新型モデルの「スシローコノミ」を出店する。店には回転レーンがなく、紙に食べたいネタを記入して店員に渡し、会計を済ませるとすしが出てくる仕組み。

1貫60円、100円、200円の3種類の価格帯の中から、好きな組み合わせで、6貫から12貫まで4種類の中から選択する。店にあるテーブルの他、フードコートの共有スペースで食べることができる。持ち帰りの盛り合わせメニューも用意する。

スシローがフードコート内に出店するのも今回が初めて。現在の出店計画は未定だが、多店舗化も検討するという。

回転ずし業界はスシローは年間30店強郊外に出店しているほか、競合のくらコーポレーションも年間20店程度を出店するなど、市場規模は拡大傾向。一方で、郊外にはコンビニエンスストアなどの出店も増えており、徐々に余地は少なくなっている。スシローは昨年にも都心部へ小型店を出すなど、新しい成長モデルを模索している。
2018/3/19 12:53
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28299870Z10C18A3000000/