福井県が全国有数の「人手不足」に苦しんでいる。2日発表された1月の有効求人倍率は同県が2・00倍で、東京都(2・08倍)に次ぎ全国2位の高さだった。完全失業率も全国を大きく下回る土地柄で、いったい何が起きているのか。

 福井市内で割烹(かっぽう)や焼き肉店などを営む「ぼんた」。斎藤敏幸社長(39)は「人手が全く足りていない」と嘆く。頼りとなる大学生のアルバイトが、バイト先をかけ持ちするようになったためだ。春には高校生にも募集を開始。社員に対しては、賃金はそのままで労働時間を30分短くし、離職させないようにと必死だ。

 人材の奪い合いで賃金水準が上がるなか、店で使うハクサイなどの食材が高騰。ビールも値上げになり、もうけは減る一方だ。「人さえいれば売り上げが伸ばせるのに……」

 県内でコーヒー店などを営む会…
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