三井金属は9日、2018年3月期の連結純利益が前期比39%増の260億円になりそうだと発表した。従来予想(29%増の240億円)を20億円上回る。亜鉛など非鉄金属の価格が想定より高く推移し、製錬事業の利益を押し上げる。液晶ディスプレー向けの電子材料の販売も好調だ。

通期の純利益予想の上方修正は2度目。経常利益は32%増の410億円と、従来より20億円引き上げた。特に製錬を中心とする金属部門で17億円上振れる。亜鉛価格の上昇で、在庫評価益が膨らむことが大きい。

売上高は17%増の5110億円と、40億円上積みした。電子材料などの機能材料部門では、回路を形成する際に使う薄膜材料の販売が好調。中国や台湾市場でテレビなどに使う液晶ディスプレーの需要が伸びている。これまでけん引してきた銅箔は北米のスマートフォンメーカーの減産を受け低調だが、薄膜材料の好調で補う。

同日発表した17年4〜12月期の連結決算は、売上高が前年同期比20%増の3736億円、純利益が2.1倍の217億円だった。
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