日本が海外との貿易や金融取引などでどれだけ稼いだかを示す去年1年間の経常収支は21兆8742億円の黒字で、10年ぶりの高い水準になりました。

財務省が発表した去年1年間の経常収支は21兆8742億円の黒字で、黒字の額は前の年を1兆5321億円上回り、3年連続で増加しました。21兆円を超える黒字は、いわゆるリーマンショックが起きたあとでは最大で、2007年に次ぐ10年ぶりの高い水準になりました。

内訳を見ますと、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は4兆9308億円の黒字で、前の年より5943億円縮小しました。半導体の製造装置や自動車が好調で輸出が伸びましたが、原油価格が上昇して輸入額が増えたためです。

一方で、外国人旅行者が日本で使った金額から日本の旅行者が海外で使った金額を差し引いた旅行収支は1兆7626億円の黒字となり、前の年に続いて過去最高を更新しました。

さらに、海外との利子や配当のやり取りを示す第一次所得収支は19兆7397億円の黒字で、企業が海外の子会社から受け取る配当などが黒字の大半を占める状況がより鮮明になりました。

一方、併せて発表された去年12月の経常収支は7972億円の黒字で、42か月連続の黒字となりました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180208/k10011320261000.html