カメラ映像機器工業会(CIPA)は5日、2017年1〜11月のデジタルカメラの総出荷金額が7351億円と16年実績(7102億円)を超えたと発表した。出荷額が前年を上回るのは5年ぶり。画像共有サービス「インスタグラム」にきれいな画像を投稿したいというニーズをとらえ、高級機種へのシフトが鮮明だ。

 前年実績を超えるのは12年以来5年ぶり。16年は熊本地震によって出荷が滞ったこともあったが、出荷額の回復基調がはっきりしてきた。総出荷数量も17年1〜11月の累計で2333万台と、16年通年の2419万台にあと一歩の水準にまで迫っている。

 理由はミラーレスなど高級機種の売れ行きが好調なことにある。若者を中心に凝った写真をインスタグラムに投稿する傾向が強まっており、スマートフォンの画質では満足できない人がミラーレスなどに手を伸ばしている。メーカー各社も画質向上と並行して、交流サイト(SNS)との連携機能を磨いている。
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