https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180102/k10011277181000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_012

1月2日 4時55分
東南アジアやインドなどアジアの新興国のことしの経済は、中国経済が想定以上に減速することへの懸念はあるものの、世界経済の回復を追い風に輸出が好調を維持し、個人消費も伸びが見込めるとして、安定した成長が続く見通しです。

アジア開発銀行はことしの経済成長率の見通しについて、東南アジアが去年と同じ5.2%、インドを含む南アジアが去年より0.5ポイント高い7%と予測し、安定した成長を見込んでいます。
これは、アメリカをはじめ世界経済の回復を追い風に、成長の鍵となる輸出が好調を維持すると見られるほか、所得が増えて個人消費の伸びなどが見込めるためです。

一方、専門家の間では安定成長を妨げるリスクとして、中国経済が想定以上に減速することや、アメリカの利上げなどで資金の流れが先進国へと向かい、新興国の金融市場が不安定になることを指摘する声も出ています。

タイの大手銀行系シンクタンク「カシコンリサーチセンター」のエコノミスト、ケバリンさんは「アメリカの中央銀行にあたるFRBはことし3回の利上げを想定しており、ASEAN=東南アジア諸国連合を含むアジアの株式や債券市場から資金が引き上げられる可能性がある」と懸念を示しています。