Excelは業務アプリケーションとしてもっとも使われ、普及している製品のひとつでしょう。そのExcelを今後も発展させていくために、マイクロソフトはユーザーが要望を提案できるコミュニティサイト「Excel’s Suggestion Box」(英語)を公開しています。

このコミュニティサイトに2015年11月、Excelのスクリプティング言語としてPythonを搭載してほしいという要望「Python as an Excel scripting language」がポストされました。

それから2年以上が経過し、現時点でこの要望は2位以下を大きく引き離す3862票の賛成票(2017年12月17日現在)を獲得して要望リストのトップにあがっています。

ちなみに2位はPower Queryの性能に関するもので1307票、3位は数字の表現についての要望で1212票ですから、いかにPython搭載の要望が飛び抜けているかが分かります。

ExcelチームがPython統合についてアンケートを呼びかけ
そして2017年12月15日。マイクロソフトのExcelチーム リードプログラムマネージャのAshvini Sharma氏が、この要望に対して次のように返答をします。ExcelとPythonの統合について調査するためのアンケートの呼びかけでした。

ExcelにPythonは搭載されるか
Pythonはオープンソースで開発されているプログラミング言語です。汎用目的で利用でき、読みやすく、強力なライブラリが数多く提供されていることなどが特徴です。

IEEE(アイトリプルイー)が発行するオンラインマガジン「IEEE Spectrum」が今年7月に発表した調査結果では、CやJavaを上回って1位になるほどの人気があります。

ExcelにPython搭載が検討され始めたのは、こうしたPython人気が背景にあるのかもしれません。また、マイクロソフトはExcelをデータ分析のフロントエンドとしても位置づけているため、もしかしたらPythonが統計処理などを得意とすることも追い風になっているのかもしれません。

もしExcelにPythonが搭載されるようになれば、Pythonの普及に大きな影響があるはずです。マイクロソフトが真剣にExcelにPythonの搭載を検討していることは、注目すべき動向でしょう。
http://www.publickey1.jp/blog/17/excelpython.html