Appleのワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィリップ・シラー氏は、iPad ProがPCやMacよりも日常的に利用される存在となる、と考えているようです。

iPadをメインで使う人は増えている
米Fortune傘下のメディアT3のインタビューにおいて、「iPad ProはPCを置き換える存在になるのか、それともあくまでMacを補完する存在なのか」と問われたフィラー氏は「ユーザーによるが、その両方」と答え、「人によってはiPad Proはコンピューターを置き換える存在になる。とはいえ、コンピューターを捨てたりはしない」と述べています。

ただし、iPad Proをメインのコンピューティング・デバイスとして使う人は増えているといい、フィラー氏によれば、仕事ではノートPCを使うけれど、旅行の時はiPad Proしか持っていかないという話をよく聞くとのことです。

「What’s a computer」のCMで表現
つまり、iPadが生活のなかですでに主要なデバイスになっており、使う時間がパソコンよりも長くなっているにも関わらず、頭ではそのように考えていない、とフィラー氏は指摘します。

もちろんパソコンをメインで使い、テレビや映画を見たり、本や雑誌を読んだりする場合のみiPadを使うというユーザーもおり、すべての人がiPadを主要デバイスとして使っているわけではないことも、シラー氏は認識しています。

この状況をまさに表現しているのが、Appleが現在公開しているiPad ProのテレビCM「What’s a computer」でしょう。iPad Proを使っている少年に母親が「コンピューターで何をしているの?」と問いかけると、少年が「コンピューターって何のこと?」と答える、というやり取りで締めくくられています。少年はiPad Proをコンピューターとは考えずに、使いこなしているのです。

フィラー氏の発言やこのCMから考えると、Appleは今後MacよりもiPadに力を入れていくように思えますが、同社は一方で、高性能iMac Proを12月14日に発売します。またモジュール式のMac Pro開発に取り組んでいることも明らかにしています。
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