マイクロソフトは、Microsoft AzureのベアメタルサーバにVMwareのハイパーバイザを乗せることで、オンプレミスのVMware環境からの移行を容易にする「VMware virtualization on Azure」を発表しました。

これまでMicrosoft Azureは仮想化ハイパーバイザとして同社のHyper-Vの採用を基本としており、オンプレミスのVMware環境からの移行には仮想マシンの変換などの作業が必要でした。

一方、VMwareは自社の顧客をオンプレミスからクラウドへスムーズに移行させるべく、AWSとの戦略的提携による「VMware Cloud on AWS」の提供をはじめ、IBM、NTTデータなど大手クラウドベンダとの戦略的提携によって、いわばVMware純正のクラウドサービスを展開しようとしています。

ただしVMwareの戦略的提携の相手にマイクロソフトは含まれていません。もしかしたら、マイクロソフトとVMwareが仮想化ハイパーバイザの市場を巡って激しい競争をしてきたことがその背景にあるのかもしれません。

とはいえ、マイクロソフトとしてはオンプレミスでVMware環境を持つ膨大なユーザーの移行先が競合他社のクラウドに奪われていくのを座視するわけにもいきません。そこでマイクロソフトはVMware Cloud on AWSなどへの対抗措置として「VMware virtualization on Azure」を発表したものと考えられます。
http://www.publickey1.jp/blog/17/azurevmwarevmware_virtualization_on_azurevmware_cloud_on_aws.html