回転ずしチェーン「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトは、11月下旬から首都圏の十数店舗で、すし1皿1貫を税別50円で提供する実験を始める。1皿2貫を100円で販売しているが、手軽に注文できるようにして、女性客や年配客の集客につなげる。

 大野健一社長は26日、都内で開いた発表会で「今の時代の客のニーズを聞きながら、スピードを持って具現化していきたい」と話した。「2貫だとすぐにお腹いっぱいになる」「もっと色々な種類を食べたい」という客の声に対応した。利用状況を踏まえ、全店舗での実施を検討する。

 また、過去に店舗限定で実施して好評だった食べ放題を11月1日から22日まで全店で実施する。男性が税別1580円、女性が1380円。事前予約が必要で、すしのほかサイドメニューを含む約80種類が対象。平日午後2時から5時までの客足が落ちる時間帯の集客につなげる。

 2018年1月には「ハッピー平日」と銘打ち、ワンコインランチや丼などの平日昼限定のメニューを販売する予定だ。

 かっぱ寿司は、競合店との競争に加えて、商品とサービスの品質の低下によって客数が減少。ネタの品質向上を進めており、1皿50円や食べ放題をきっかけに、離客や新たな客を呼び込みたい考えだ。18年3月期には最終黒字への転換を目指す。
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