Appleがこのほど発表した新型iPhone「iPhone 8/8 Plus」「iPhone X」は、国内ではNTTドコモ、ソフトバンク、KDDI(au)の3キャリアが扱う。うちauだけは、国内の通信はLTEのみ(通話はVoLTEのみ)に対応。国内では3G通信(CDMA2000)を利用できない。このため、LTE電波が入りづらいエリアのユーザーの間で「auが選べない」と困惑の声も上がっている。
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なぜauの新型iPhoneは、国内で3Gを利用できないのか。

 KDDI広報部は、「LTEの通信環境が充実し、VoLTE(LTEによる音声通話)の通話品質も安定してきたため、より高音質で高速な通話・通信環境を提供するという観点」で、3G通信非対応にしたと説明する。同社のLTEエリアは「人口カバー率99%超(国勢調査に使われる約500メートル区画で、50%以上の場所で通信可能なエリアを基に算出)」をうたっており、LTEのみで十分カバーできるという判断のようだ。

 KDDIは「au VoLTE」を開始した2014年12月以降、端末の3G対応を縮小してきた。田中孝司社長は当時の記者会見で、「今後、VoLTE対応端末を増やし、いずれは3Gをauのネットワークからなくしていきたい」とコメント。それ以降に投入したVoLTE対応Android端末は、基本的に3Gに対応していない(カラーバリエーションで3G対応した「GRATINA 4G」のみ例外)(海外ローミングでは3Gを利用できる)。新iPhoneの「国内3G非対応」も、そういった流れの一環のようだ。

 NTTドコモ、ソフトバンクは「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」で、国内の3G通信に対応している。

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