ネット通販の荷物の増加で、宅配大手各社の深刻なドライバー不足が表面化する中、昨年度1年間に国内で配達された宅配便の数が大きく増加して40億個を突破し過去最高になったことがわかりました。
国土交通省によりますと、ことし3月末までの昨年度1年間に国内で配達された宅配便の数は40億1800万個余りとなりました。前の年度に比べるとおよそ2億7000万個、率にして7.3%増えて初めて40億個を突破し、過去最高を更新しました。

これはネット通販の拡大に伴って宅配便の利用が増え続けていることが大きな理由で、日本郵便の小型の荷物の配送サービスを集計に加えたことも個数を押し上げました。宅配便の配達数は平成19年度はおよそ32億個で、ほぼ10年の間に24%増えたことになります。

宅配便の増加で、業界ではドライバーの人手不足や長時間労働が表面化し、最大手のヤマト運輸はこれまでどおりの配達を維持できなくなったとして、配達時間の見直しなどサービスの縮小を始めました。さらに、ヤマト運輸はことし10月から27年ぶりに個人が利用する宅配便の料金を平均15%値上げするほか、宅配2位の佐川急便も11月から主に個人が利用する宅配便の基本料金の値上げを決め、事業の見直しや値上げの動きが広がっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170728/k10011077581000.html