政府は28日、冷凍牛肉の輸入量が大幅に伸びたため、関税を引き上げる緊急輸入制限措置(セーフガード)の発動を決定した。関税率は8月1日から来年3月末まで50%(現在38・5%)になる。
外食チェーンの業績への影響や、米国の反発なども予想される。

 セーフガードは輸入品の急増から国内農家を守る仕組みで、世界貿易機関(WTO)のルールに基づいて設けている。輸入牛肉は冷凍と冷蔵で区別され、いずれも3カ月ごとに前年同期と比べて増加幅が
17%を超えると自動的に発動する。対象は米国やカナダ産などで、個別に貿易協定を結ぶ豪州やメキシコ、チリ産は除外される。

 財務省が28日に発表した貿易統計によると、冷凍牛肉の4〜6月の輸入量は前年同期と比べて17・1%増の8万9253トンだった。牛肉のセーフガード発動は4回目で、冷蔵品が対象だった
2003年8月〜04年3月以来、14年ぶりとなる。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170728-00000037-asahi-bus_all