日銀は25日、6月15、16日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。物価が日銀の想定通りに上がらないことに、複数の政策委員は「人々の間にデフレ心理が根強く残っている」と警戒感を示した。

 会合では、消費者物価指数の上昇率が前年比で0%程度にとどまっていることに関し、委員が「多くの企業において、提供するサービスの見直しや省力化投資により、賃金の上昇圧力を吸収しようとする動きがみられている」と指摘。「企業は総じて、慎重な価格設定スタンスを維持している」との考えを示した。

 一方、日銀が大規模な金融緩和策を終わらせる出口戦略について、委員は「あまりに早い段階で不確実な情報を提供することは、かえって市場に混乱を招く恐れがある」とした上で「内部でしっかりと調査や分析を進めるのが重要」とした。
http://www.sankei.com/economy/news/170725/ecn1707250015-n1.html