「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるコンピューターウイルスを自作したとして、神奈川県警は5日、大阪府高槻市の中学3年の男子生徒(14)を不正指令電磁的記録作成・保管の疑いで逮捕し、発表した。ランサムウェアの作成容疑での立件は全国初という。任意の捜査に生徒は「力試しに作ってみたらできた」と話したという。

 ランサムウェアとは、メールで送られてきた文書などを開くとパソコンのデータが使えなくなり、金を要求されるウイルス。様々なタイプがあり、5月に起きた世界規模のサイバー攻撃で使われるなど、感染被害が急増している。

 県警によると、生徒は1月、自宅のパソコンでランサムウェアを作り、保存した疑いがある。感染すると「解除するには罰金をお支払い頂く必要があります」との内容の画面が表示されるという。

 セキュリティー大手トレンドマイクロによると、国内で昨年1年間にランサムウェアが検出されたパソコンは約6万5400台で、前年の約10倍。新たなタイプのものが世界中で次々に確認され、昨年だけで247種にのぼったという。(佐藤栞)

2017年6月5日11時54分
朝日新聞デジタル
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