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日経デジタルマーケティング

2017/5/31
 松坂屋銀座店跡地に2017年4月に開業した大型商業施設「ギンザシックス」。国内外の有名ブランドや「蔦屋書店」などの専門店が241店が入居し、銀座の象徴ともいえる中央通りに面する側には、仏クリスチャン・ディオールや仏イブ・サンローランといったそうそうたる高級ブランドが路面店を構える。入居店舗のうち121店舗が旗艦店と位置付けており、テナント側からの期待も高い。

 地下2〜地上6階は化粧品、ファッション衣料、書籍などの小売り店舗が入り、さまざまなレストランも軒を連ねる。地下3階には多目的ホール「観世能楽堂」があり、能以外にもさまざまな公演を開催する予定だ。特徴的なのは、観光案内所や観光バスの乗降所があり、外国人観光客向けのサービスが充実していること。銀座という土地柄から、外国人観光客にとっても便利な施設となることを目指している。

 ギンザシックスを運営するのは、GINZA SIXリテールマネジメントという会社。これは、大丸松坂屋百貨店、森ビル、LVMHグループの不動産投資会社・L キャタルトン リアルエステート、住友商事の4社がギンザシックス運営のために設立した共同出資会社だ。「各社からエース級の営業担当者を募った」とGINZA SIXリテールマネジメント取締役の光田寛和氏は話す。初年度に売り上げ600億円と2000万人の来館者数を見込む。

 この新会社にはギンザシックスのマーケティング戦略を担う「サービス企画部」という部署がある。同部の役割は顧客との接点やコミュニケーションを設計して運用すること。具体的にはスマートフォン向けアプリ「GINZA SIXアプリ」の開発運用と、観光案内所や優良顧客向けラウンジの運用などを担う。当初はプロモーション部門と統合する予定だったが、「アプリなどを開発する過程で、ソフト面がほかの商業施設との差異化のポイントとして重要になってきたことから独立させた」(光田氏)という。

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顧客接点の軸となるGINZA SIXアプリ

■顧客との関係はアプリで構築

 マーケティング戦略の根幹は、「サービス企画部で開発するアプリを軸に顧客との直接の接点を構築する」という考え。その理由を光田氏は「魅力的な商業施設が開業するたびに、新しい施設へと消費者は移り変わっていく。そんな、ほかの施設に浮気しがちな顧客を引き止めたり、帰ってきてもらうには、しっかりとした関係性を構築しなければならないから」と説明する。

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