三越伊勢丹ホールディングス(HD)は23日、石塚邦雄会長(67)の後任に、台湾子会社「新光三越」の赤松憲副会長(64)を充てる人事を固めた。

 石塚会長は相談役に就く。6月の株主総会を経て正式に就任する。

 三越伊勢丹HDは、事業多角化に伴う業績不振などから、労働組合を中心に社内の不満が高まり、大西洋前社長(61)が3月末に引責辞任した。

 これに伴い、石塚会長も退任する意向を示していたが、後任は決まっていなかった。

 赤松氏は昭和50年に三越入社。主に業務・管理畑を歩み、三越伊勢丹HDの取締役常務執行役員などを歴任した。4月に就任した伊勢丹出身の杉江俊彦社長(56)とのツートップ体制で、大西前社長の多角化路線を修正する方針だ。

 個人消費の低迷や、競合する専門店などの台頭で、国内の百貨店売上高は36年ぶりに6兆円を割り込むなど、苦境にある。

 三越伊勢丹HDはトップの刷新を機に、今後1〜2年かけて、地方不採算店の縮小など構造改革を急ぐ。


2017.4.24 05:59
http://www.sankei.com/economy/news/170424/ecn1704240002-n1.html