南極から過去最大級の氷山が分離し、漂流を始めたと
地球温暖化の影響を調べている英国の研究プロジェクト「MIDAS」のチームが12日、発表した。
分離した氷山は、1兆トン以上で面積は三重県とほぼ同じ約5800平方キロ。
分離する前から海上にあったため、チームは「すぐに海面の上昇に影響を与えるわけではない」とみている。

チームによると、氷山は元々、大陸を覆う氷床が海に押し出されてできた棚氷「ラーセンC」の一部。
氷の厚さは200〜600メートルで、これまでに200キロ以上の亀裂が観測されていた。
今月10〜12日の間に完全に分離した。
ラーセンCの面積の12%以上が失われたという。

世界各国でつくる「南極研究科学委員会」の研究チームは
「将来、氷山の分離はより頻繁に起きるだろう。生態系への影響調査が欠かせない」との声明を出した。

写真:南極大陸のラーセンCの棚氷にできた亀裂
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170712004973_comm.jpg
写真:米航空宇宙局(NASA)の雲の下でも撮影できる衛星でとらえた棚氷の亀裂
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170712004951_comm.jpg
写真:1兆トン以上の氷山が分離した棚氷「ラーセンC」。南極半島の先端にある
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170712004957_comm.jpg

以下ソース:朝日新聞 2017年7月13日07時20分
http://www.asahi.com/articles/ASK7D6DWJK7DULBJ00N.html