ハワイに日本の桜を植樹する取り組みが、花開きつつある。橋渡し役は日米で活動してきた植物学者。高知県などから運んだ種が、昨年から花をつけはじめた。「日本の桜で花見をしたい」と願うハワイ在住の日系人とともに、木々の成長を心待ちにしている。

 きっかけは、米国に日本の桜が植えられて2012年に100年になるのを機に、ワシントンの日本大使館が米国各地に桜の植樹を呼びかけたこと。在ホノルル日本総領事館が、高知県立牧野植物園の園長などを務めていた小山鉄夫さん(83)に、ハワイでの植樹に協力を求めた。小山さんは米ニューヨーク植物園主席研究官やニューヨーク市立大教授を歴任。14年に牧野植物園の園長を退任、1年のうち半年ほどをハワイ・ホノルル、残り半年を日本で暮らしている。

 ホノルルは月平均気温が年間を通じて20度台。日本の代表的な桜「ソメイヨシノ」は暖かすぎて育たない。小山さんは暑さに強い種を探し、日本国内で桜が育つ南限付近である高知県の「センダイヤ」と、伊豆諸島・八丈島の「オオシマザクラ」の種子を採取。米国は国外からの種子の持ち込みを禁じる制度があるが特例として認められ、計約8千粒をハワイに運んだ。

 協力してくれた州政府の農場や…

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