中国のIT大手・騰訊(テンセント)がこのほど、17億7784万ドル(1ドルは約111.9円)で、米テスラモーターズの株5.0%を取得し、第5位株主になった。テンセントは、「今のところテスラモーターズとの具体的な提携計画はないが、将来的に両社の発展状況を見て、適切に考慮する」とコメントしている。このニュースの刺激を受け、テンセントとテスラモーターズの株価は上昇。テンセントの株価は一時230.2香港ドル(1香港ドルは約14.4円)と、過去最高を記録した。北京晨報が伝えた。

株式は主にテンセント傘下の黄河投資が所有するという。

資料によると、テスラモーターズの1〜4位株主は、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)、投資会社フィデリティ、英独立系運用会社のベイリー・ギフォード、運用会社「T.ロウ・プライス」。

テスラモーターズの株式を買い進めた理由について、テンセントの広報部は取材に対して、「テスラモーターズは世界において、電気自動車、自動運転、シェアリング車両、情報のデジタル化、持続可能なエネルギー生産、拡張可能なエネルギー貯蔵などの新技術の先駆者。一方の当社はウィンウィンをずっと推進しており、内部のイノベーションや資本を利用した新興科学技術産業をサポートしている」と説明した。

テンセントは2015年5月に、EV(電気自動車)メーカー・蔚来汽車(NextEV)に出資しており、今回のテスラモーターズの株式取得も同分野への投資であることは間違いない。最近、テンセントは人工知能への投資を拡大させており、同社の馬化騰CEOは、「将来、人工知能が業界内の核心競争力になるだろう」と語っている。

自動車業界のアナリストは、「テンセントの一連のアクションは、テスラモーターズが『国産』として中国へ進出するための伏線ではないか。マスクCEOの計画では、16年に発表した新型電気自動車のModel 3を今年大量生産し、納品する予定。テスラモーターズが収穫期に入り、テンセントもその恩恵にあずかることができるだろう」と分析している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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