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2017/04/03(月) 14:19:27.33ID:CAP_USER■日光線で2度…
3月20日午後1時58分ごろ、JR日光線の下野大沢−今市間で、試運転中だった四季島が運転を見合わせた。搭載する動力電源用エンジン2台中1台が停止する不具合が発生したためだ。残る1台のエンジンで運転を再開したが、午後3時48分ごろ、今市−日光間で再びエンジンが停止した。
結局、架線から電気の供給を受けて運転を再開し、日光駅に220分遅れの午後5時51分ごろに到着した。このトラブルで日光線は約4時間運転を見合わせ、上下12本が運休するなど約2千人に影響した。
四季島は、架線から得る電気と、軽油を燃焼させて動かすディーゼルの2つの方式で運行することができる。日光線を走るときは、変電所の電力容量の関係でディーゼルによる動力で運行していた。
原因は何か−。JR東日本によると、ディーゼルの排気の一部が排気口付近から機関室に流入し、機関室の高温を検知する回路が作動したため、エンジンが停止してしまったという。ディーゼル使用時は通常、機関室は70〜80度になると設定。125度を超えると自動停止するようになっていた。
四季島はこれまで日光線で何度も試運転をしてきたが、立ち往生したのは今回が初めて。JR東日本は「機関室の屋根と排気口付近の排気管の隙間を埋めるパッキンがあるが、何らかの理由で隙間ができていた。その隙間から高熱の排気が機関室内に入ってきた。(パッキンは)熱によって延び縮みするようなので、その影響なのか…」と首をかしげる。パッキンを増量したことで運行を続行できるというが、隙間ができた理由についてはさらに調査を進めていく。
■製造・整備で100億円
折しも、JR東日本は不具合の4日前の3月16日に上野駅(東京都台東区)で四季島の車内を報道陣にお披露目。列車の製造費に、上野駅の専用ホーム「13・5番線」や専用ラウンジなどハード面の整備費を加えると100億円に上ることを明らかにした。
壁全体を覆う樹木のようなデザインのラウンジにはバーを併設。カクテルを片手にソファでくつろぐこともできる。大きな車窓が特徴的なダイニングでは、各地の食材を生かしたコース料理などが提供される。訪問する各地での観光も目玉の1つだ。
北海道や東北を周遊する3泊4日コースでは、2人1室の場合の料金が1人75万〜95万円。初日となる5月1日発の最高級ルーム「四季島スイート」の抽選倍率は76倍。11月出発分までは既に売り切れるほどの人気だ。しかし、肝心の列車の不具合は、盛り上がりに水を差した格好だ。
■従来の鉄道と異次元
相次いで運行を始める豪華寝台列車の草分けは、平成25年に運行を開始したJR九州の「ななつ星in九州」だ。「ゆふいんの森」「指宿のたまて箱」など多くの観光列車を走らせるJR九州が、これまで磨きをかけてきたサービスを凝縮させた。沿線も盛り上がり、内装の伝統工芸が広く知られるようにもなった。
6月には、JR西日本も瑞風の運行を開始する。同社の瑞風推進事業部の岡田学部長は「JR西でこれまでにない車内設備やサービスだが、30年で培ってきたものの延長線上にある」と強調する。
いずれも、沿線の自然や料理、文化などを堪能できる。車内の調度品に伝統工芸を採用するなど、従来の鉄道とは異次元の車両、サービスだ。各地の魅力を地域活性化につなげる狙いもある。沿線住民も列車に手を振ったり、独自のおもてなしを披露するなどし、盛り上がりを見せている。
四季島で接客にあたるトレインクルーの江藤あやこさん(37)は「ゆったりとした空間で流れる景色をじっくりとみられるように、温かいおもてなしを心がけたい」と準備万端。今回の不具合の迅速な原因究明と、安全・安定運行が期待されている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170403-00000518-san-soci