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ホモ・サピエンスの遺伝的多様性をたどっていくと、アフリカからの大移動のはるか以前までさかのぼることができ、これらの多様性はどこから来たのかという謎が出てくる。 (PHOTOGRAPH BY REMI BENALI, NAT GEO IMAGE COLLECTION)

人類進化の歴史の糸は複雑に絡まり合っている。初期人類の集団は、拡大し、移動し、互いに出会っては、ときに分岐し、ときに混ざり合っていたからだ。この糸を解きほぐすのは簡単ではないが、科学者たちは近年、現代人に見られる遺伝的多様性を利用して、過去にさかのぼることでモデルを改良してきた。

それでも科学者たちは、現代人にホモ族の共通祖先が枝分かれした時期よりはるかに古い遺伝的な要素があるという問題にぶつかっていた。一部の科学者は、ホモ・サピエンスがユーラシア大陸でネアンデルタール人やデニソワ人と交雑していたことを示す最近の証拠に触発されて、「アフリカの初期人類も別の種と交雑することがあったとすれば、これらの古い遺伝的多様性を説明できるかもしれない」と提案している。

しかし、初期人類と交雑したそんな未知の種「ゴースト」がいたことを示す物理的な証拠は何一つ見つかっていない。DNAはおろか、化石もない。そこで、2023年5月17日付けで学術誌「ネイチャー」に掲載された新しい研究は、別の説明を提案した。


※以下省略。記事全文はソース元にて

2023.05.19
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/051900247/?ST=m_news


■論文はこちら
A weakly structured stem for human origins in Africa
https://www.nature.com/articles/s41586-023-06055-y