※2023年2月22日
ITmedia

ハンガリーのEotvos Lorand Universityに所属する研究者らは、子犬、子猫、狼の子に対して、事前の訓練や食べ物の報酬がなくても、人が行った行動を観察してまねするかを検証した研究報告を発表した。

 ハンガリーのEotvos Lorand Universityに所属する研究者らが発表した論文「Spontaneous action matching in dog puppies, kittens and wolf pups」は、子犬、子猫、狼の子に対して、事前の訓練や食べ物の報酬がなくても、人が行った行動を観察してまねするかを検証した研究報告である。

実験の様子。真ん中の赤い置物を犬がどう触るかを観察する
 実験では、人の家庭で飼われている42匹の子犬、39匹の子猫、8匹の狼の子が、部屋に置かれた新しい物体に対してどのような行動(例えば、鼻や前足で触れるなど)をとるかを確認した。

 次に、飼い主が動物を抱いている間に、実験者はその物体に対して別の行動を示す。例えば、動物が鼻で対象物を触っていた場合、実験者は手で対象物を触る。そして、最終的に動物が同じ行動をとるかどうかを観察した。

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 まず、実験者が行動を示しているときに動物たちが見ているかを評価した。結果は、子犬はほぼすぐにこちらに目を向けてくれたが、狼の子や子猫の注意を引くには4?5倍の時間がかかった。

 子犬と狼の子は、子猫の2倍にあたる約70%の試行で実演された行動を模倣した。中でも、子犬だけは人間の実験者と同格の身体部位(例えば、前足-手)で行動を模倣する傾向があった。

 ほとんどの子犬は、鼻で対象物に触れていたが、実験者が手で対象物を触るのを観察した後、実験者が異なる行動をしている状態でも、子犬たちは前足で対象物を触る傾向があった。人の動きを見てまねた可能性を示唆した。

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