最も古い「100億年前の二重クエーサー」一度に2つも発見

 NASAは4月6日、イリノイ大学のユエ・シェンさん率いる研究チームが、NASAのハッブル宇宙望遠鏡を使って、一度に2つの二重クエーサーを発見したと発表しました。
 これらの二重クエーサーは、100億年前のもので、これまで発見された二重クエーサーのなかで最も古いものになります。

 ほとんどの銀河の中心には太陽の質量の100万〜数十億倍にもなる大質量ブラックホールが存在しています。
 その周りにあるガスや塵は渦を巻きながらこの超大質量ブラックホーに呑み込まれていくわけですが、このとき、ガスや塵同士の摩擦によって莫大な熱が発生し、ガスや塵がプラズマ化することで、X線、紫外線、可視光線などの強烈な光(電磁波)が発生します。これがクエーサー(活動銀河核)です。

 二重クエーサーは、このようなクエーサーがペアになったもので、銀河同士の衝突の際などにあらわれます。
 銀河同士の衝突によって、それぞれの銀河のガスが、掻き回され、活動を停止していたそれぞれの超巨大ブラックに落ち込むことで、それらが点火(ignite)され、二重クエーサーとして観測されるというわけです。

 しかし、このような二重クエーサーをみつけるのはとても難しいです。
 二重クエーサーは1000個のクエーサーにつき1個ほどしか存在しないと考えられるからです。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

sorae 2021-04-11
https://sorae.info/astronomy/20210411-quasa.html