iPS網膜細胞、目の難病患者に移植 3年間の追跡も

 神戸市立神戸アイセンター病院は11日、全身の様々な細胞になるiPS細胞からつくった網膜の細胞を、目の難病の患者1人に移植したと発表した。
 計50人を対象にした移植の効果と安全性を確かめる臨床研究の1例目で、経過は順調という。

 移植を受けたのは、失明のおそれもある目の指定難病「網膜色素変性症」の40代男性患者で、この日退院した。
 手術は3月上旬だった。同センターはこの病気の一部も含め、光を感じる視細胞を保護する役割がある「網膜色素上皮細胞」の異常が原因で起きる病気の患者50人への移植を計画している。

 京都大学iPS細胞研究所でつくった他人由来のiPS細胞を網膜色素上皮細胞に変化させ、その細胞を含む液体を患者の目に注入して移植した。
 1年かけて、細胞が目の中に定着してきちんと働くかや、視力の変化などを見る。
 その後も3年間追跡する。

朝日新聞デジタル 3/11(木) 19:52
https://news.yahoo.co.jp/articles/91f48d66d3411356c758243081d9aafed5b415d4