「被害は東日本大震災の10倍超」2030〜40年に想定される西日本大震災という時限爆弾 南海トラフ巨大地震は確実に起きる

鎌田 浩毅 京都大学大学院 人間・環境学研究科教授

 次の巨大地震はいつ、どこで起きるのか。
 京都大学大学院人間・環境学研究科の鎌田浩毅教授は「2030〜40年に、西日本の太平洋沖の『南海トラフ』で発生することが複数のデータから予測されている」という――。

■海の地震は発生時期が計算できる

 地震学が我が国に導入されて地震の観測が始まったのは、明治になってからです。
 それ以前の地震については観測データがないので、古文書などを調べて、起きた年代や震源域を推定しています。
 その結果、私たちが現在、最も心配している地震の第1は、これから西日本の太平洋沿岸で確実に起きるとされている巨大地震です。

 東海から四国までの沖合いでは、過去に海溝型の巨大地震が、比較的規則正しく起きてきました。
 こうした海の地震は、おおよそいつ頃に起きそうかが計算できます。
 この点が、1000年以上のスパンで、いつ起きるとも起きないともわからない活断層のもたらす直下型地震と大きく違うのです。

 次に必ず来る巨大地震の予想される震源域は、西日本の太平洋沖の「南海トラフ」と呼ばれるところにあります。
 東日本大震災の主役は太平洋プレートでした。しかし次回の主役は、その西隣りにあるフィリピン海プレートです。
 海のプレートが西日本に沈み込む南海トラフは、いわばフィリピン海プレートの旅の終着点です。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

PRESIDENT Online 2021/02/20 11:00
https://president.jp/articles/-/43402?page=1