ファウチ所長、マスク2重着用の有効性に言及 CDCが実験

 (CNN) 米政府の新型コロナウイルス対策を担う中心人物の1人であるファウチ米国立アレルギー感染症研究所長は30日までに、2つのマスクを重ねた着用方法がより予防効果を持つ可能性があるとの見解を示した。

 米NBCテレビとの会見で述べた。マスクの2重装着あるいは医療従事者らが使う高機能マスク「N95」の着用がウイルスや飛沫(ひまつ)の侵入阻止により有効かとの質問に答えた。

 一方、米疾病対策センター(CDC)は29日、マスクの2重着用の有効性を調べるため実験を進めていることを明らかにした。

 CDCの新型コロナ対策班の首席医務官であるジョン・ブルックス博士が米感染症学会の説明会で述べた。
 ただ、感染対策で最も重要なのは出来るだけ多数の人々が1個のマスクを装着することだとも強調した。

 博士は、医療用マスクの上に布マスクを着けた場合、医療用マスクがフィルターの役目を果たし、布マスクはさらなる濾過(ろか)機能を加えると共に顔の輪郭によりぴったりと装着させ、隙間から忍び込むことを防ぐと指摘。

 この着用方法は呼吸関連の飛沫の侵入を90%以上を妨げ、N95マスクの機能に近くなるとの考え方もあると説明した。

 しかし、関連の実験からのデータはまだ得られていないとし、入手すれば出来るだけ早期に公開したいと述べた。

CNN.co.jp 2021.01.30 Sat posted at 15:45 JST
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