2020年11月12日 08:06

 オハイオ州立大学は10日、過去10億年から現在に至るまでの間に宇宙で発せられた光を分析したところ、宇宙全体のガスの平均温度は最近の10億年間で10倍以上も上昇し、今日では約200万ケルビンに達していることが判明したと発表した。

 同大学のCCAPP(Center for Cosmology and AstroParticle Physics: 宇宙論および宇宙粒子物理学センター)による研究で判明したという。

 地球から10億光年までの距離にある場所から発せられた光の赤方偏移の度合いを調べると、それを発したガスの温度が推定できる。地球から10億光年の宇宙空間にあるガスの温度は、10億年前の宇宙全体のガスの平均温度を示し、地球のごく近傍の宇宙空間にあるガスの温度が現在の宇宙全体の平均温度になる。したがって距離とガス温度の関係をグラフ化すれば、それが時系列的なガス温度の変遷となって現れることになる。

 ここで注意したいことがある。ビッグバン理論が一般に広まった結果、宇宙の平均温度が3ケルビンであると思っている人が非常に多い。これはビッグバンの名残である黒体輻射が、3K波として宇宙全体に広がっているという説明がなされているからだ。だが3K波はあくまでもビッグバンの際に発せられたエネルギーが、130億年以上経過したあとも消えることなく宇宙空間全体に漂っているということであって、宇宙にあるガスの温度のことは何もビッグバン理論では言及していない。

      ===== 後略 =====
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https://www.zaikei.co.jp/sp/article/20201112/594032.html